コミュニケーションの基本(3)「切り取り理論」

コミュニケーションの基本(3)「切り取り理論」

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嫌なところは切り離す「切り取り理論」

これはですね、今からの流れとしては「悪口を言わない」と「良いところを見つけて褒める」というふうにつながっていくんですけど、その前に意識してほしいところなんですよね。

言いたいことは、

「自分と違う、自分が嫌なところは切り取って人を見るようにする」

からの

「小さい部分だけみて、その人全体の評価をしないようにする」

というところなんですよね。

人の考え方や価値観は様々。考え方や価値観が集積されて一人の人格になるんです。だから、ひとつひとつの考え方や価値観に「合う・合わない」があるのは当然のことです。

アリガチなことは、自分と相反する行動や言動があった場合に、その人全体を「嫌な人」と評価してしまうこと。「違い」に落胆してしまうこと。

「合うところもあれば、合わないところもある」というのは当たり前のものとして捉える。そして自分が相容れない考え方・価値観は「その人」から切り取る。

無理に受け入れるのではなく、嫌いは嫌いでいい。でもその部分を切り取る。嫌いな一部分を見て、その人全体を評価しない。これができるようになると、人の受け入れ幅が確実に広がります。

小さな違いから全体を判断してしまうと、前述した「良いところを見つける」という作業ができなくなってしまうんです。

で、最も良くない行動である「その人がいないところで、その人の悪口を言う」というところにもつながっちゃうんですよね。あからさまな態度をとってしまったり。

「人の良いところを見ましょう」「悪口を言わないようにしましょう」なんてことが理想なのは、ほとんどの人が知っていることだと思います。

でも実際はそれができない。その要因のひとつが、「小さい部分を見て、全体を決めてしまう」という「人の本能」と言うべきところなのかな、と私は考えているワケです。

なので、悪口・良いところを見る、という話の前に「切り取り理論」。合わないところを無理に合わせなくても良い。合う部分で関係を築いていく。

具体的な方法は特に難しいことではありまへん(笑)。悪いところは切り取って、頭の片隅に置いておく(笑)。それだけ。で、フラットに見る。

どういう好循環が出てくるか、というのはですね、私の経験から説明しますね。

私が後から入った職場で、粗探しをするとか、人の悪口を言うとか、その辺が「ん?」と思っていた人がいて。まあ、それはそれ、嫌な部分は切り取って、フラットにその人と接していたんですけどね。

ワリカシ嫌な部分を切り取ると、普通に接することができます。

ユーモアはある方で、私もワリカシ笑い話とかは好きなので、まあ普通に笑い話を重ねる。共感できるところは共感してですね。

私は自分ができることは自分の価値観で、人に丁寧に接することを心がける、悪口を言っている時は「お口チャック(笑)」と笑い話に変える、一緒になって悪口を言わない。

そんなしてるとですね、段々仕事の話もできるようになってくるんです。それが相談なんかに変化することもあるんですよね。そこで良い「解」を提供すると信頼される。影響を与える。これが良いパターンですね。

逆に失敗パターンは、相反する考え方・価値観に対し、自分が思う「正論」をブチカマシたり、嫌な部分を見てその人全体を判断してしまったり、あからさまな態度を出してしまったり。

関係性が作られる前から正論ブチカマシ等で修正に走ると、その後のフラットな会話というのが難しくなる場合が多い。中にはですね、「言ってくれてありがとう」と素直に聞いてくれて、その後の関係も変わらない人もいるんですよ。

でも、私が今まで接してきた人の中で、それが出来る人は一握り。

普通に接していて、この後にも詳しく話をしますけど、「関心事」を見つけ、共感し、関係性を作って、「相談」された時がひとつポイントになりますね。その時の対応もポイントになりますけどね。「私はこう思う」くらいでとどめておく。

そして自分のことにまた集中する。良い仕事ができているのであれば、自然と信頼度も上がる。また相談を受けた時に良い「解」を提供する。そして相談内容は絶対に他に漏らさない。そうすると、自分の言葉に重みが出てきます。

…と、少し話が飛躍しすぎました。例えバナシをしているうちに、飛躍(笑)。まあ、「コミュニケーション」については、「他者の悪いところに関心を持たず、良いところを見るようにして、自分が出来ることに集中し、信頼度を積み上げる」というのが基本ですのでね。

「他者の悪いところに関心をもたず」のところで使える「切り取り理論」。「自分と相反する考え方・価値観は、その人から切り取る」を意識するようにしてください。

次は「悪口」についてお話します。

ここまでのポイント
  • 理想と現実に差がある時、心が揺れ動く(喜怒哀楽)。
  • メンタルを安定させるために その1「理想を落とす」。
  • 介護の仕事の給料は「低いけど安定している」。これをどう受け止めるか。
  • 「介護の仕事は私生活の場で行われるので、関わる人達のマイルールがぶつかりあう。」人間関係が難しくなるのは当たり前のこと。
  • 「人によって違いがあるのは当たり前、特に私生活の場では当たり前の当たり前。他者に期待しない。」
  • メンタルを安定させるために その2「現実を上げる」
  • 「他者や世間一般は気にしないで自分を見つめる」。自分がしたいことを目指して、1日15分でいいからコツコツ積み上げる。継続できる方法を探す。
  • 「違い」に対して、良し悪しの判断をするのをやめる。そうすると「違い」を受け入れられるようになる。
  • 目の前で起こる出来事の「反応」は自分で選択することができる。状況を一旦飲み込み、冷静に「適切な反応」を選択する。
  • 「問題」を「解決すべき課題」に変換して考えると、頭の中が冷静になる。
  • 「自分と相反する考え方・価値観は、その人から切り取ってしまいましょう」

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